これで尿酸値を下げる!
薬の種類と使い始めるタイミング
治療を始める前に痛風を起こしてしまった場合
尿酸値を下げる治療を始める前に痛風発作が起こってしまったら,痛みや腫れを取り除く痛風発作治療薬を使います。尿酸降下薬は痛風発作が治まった段階で始めます。
痛風発作治療薬
- ・非ステロイド性抗炎症薬
- ・副腎皮質ステロイド
- ・白血球遊走阻害薬
尿酸値を下げる薬には2種類あります
尿酸はプリン体から作られ体外に排泄されます。その働きを手伝う尿酸降下薬は作用の違いで尿酸排泄促進薬と尿酸生成抑制薬に分かれます。前者は腎臓に作用し尿酸が尿中へ排泄される働きを促進します。後者は主に肝臓でプリン体が尿酸に分解されるのを抑えます。
痛風発作がなく尿酸値が高いだけの場合
高尿酸血症でも,尿酸値が8.0mg/dL未満で過去に痛風の経験がなければ薬は要りません。医師の助言を聞いて生活習慣を見直し様子を見ます。 尿酸値が8.0mg/dL台であれば,合併症の有無や患者の体質・体調から判断して,薬物療法を勧められる場合もあります。
尿酸値が9.0mg/dL以上になってしまうと,痛風発作や合併症を起こす危険性が極めて高いので,ほとんどの人は医師の判断で薬物療法を始めることになります。
高尿酸血症の治療指針
*腎障害,尿路結石,高血圧,虚血性心疾患,糖尿病,メタボリックシンドロームなど(腎障害と尿路結石以外は血清尿酸値を低下させてイベント減少を検討した介入試験は未施行)
(日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会編:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版,メディカルレビュー社,2010,p80.)