目薬のさし方
目薬の正しい使い方を知っていますか? 内服薬(飲み薬)のように「1回何錠」などと指示された量を飲むのとは違い、目薬の場合、どのくらい点眼すればよいのか不安になることはありませんか?
例えば、狙いがそれて目頭や目尻にあたってしまい、目には少ししか入らなかったとか、容器を押す指先に力が入り過ぎ、泣いているみたいに目からあふれてしまったとか、ちゃんと目に命中してあふれなかったけど、ひょっとして量が足りないのかもしれないから、もう1回さしておこうかとか...。そんな不安を解消するために、ここで目薬をさすときの注意点を確認しておきましょう。
まずは1回何滴さすかについて。これは1回1滴で十分です。なぜなら目の中に一度に入る目薬の量はせいぜい1滴で、それ以上はただ目からあふれるばかりだからです。
治療のために薬を多く使う必要がある場合は、1回に何滴もさすのではなく、点眼の回数を増やすようにします。ただし、1日に何回さすかは医師の指示を守ることが大切。病気を早く治したいと思うあまり、指示された回数より多くさすと、充血や緑内障など、思わぬ副作用が現れることがあります。
目薬の狙いがそれないようにするには、点眼の際、下のまぶたを引き、そこに落すとよいでしょう。点眼後しばらくは目を閉じ、目頭を押えるようにします。これは、目頭にある涙点(涙の出口)から薬が流れてしまうのを防ぐためです。2種類以上の目薬を使用する場合は、目の中で薬の成分が混ざらないように、さす間隔を少なくても5分ぐらいあけてください。
また、点眼の際には目薬の容器の先が目に触れないようにしましょう。感染の原因になるだけでなく、目のまわりの脂やごみなどが、容器内に吸収されて、薬が使いものにならなくなります。
目薬の貸し借りや、使用期限を過ぎた目薬の使用も、もちろんいけません。