クイズ!プリン体の少ない食事はどっち? -和食編- コラム
プリン体は,食べ物から摂取するものと体内で自然と作られるものに分けられます。体内で作られるプリン体は全体の8割を占め,食事由来のプリン体はわずか2割に過ぎません。
しかし,プリン体はコクと旨味の成分であり,あん肝・鶏レバーなどの内臓や肉・魚など,コクのある濃い味の食べ物に多く含まれます(下図)。こうした食べ物に代表されるプリン体含有量の多い食品(高プリン体食)ばかり取ることは,尿酸値を高める大きな要因の1つです。
Choi HK et al: N Engl J Med 350(11):1093-1103,2004
BMIはBody Mass Indexの略で「体重(kg)÷(身長(m))2」で求まる,体格を表す指標。25以上は肥満とされる。1サービングとは1食で食べる量のことで,この研究では,肉類で5オンス(140g),魚類で4オンス(112g)程度が想定されている。図からは,肉類を1日に1.93サービング(約270g)以上食べる非肥満者は,0.81サービング(約113g)未満しか食べない非肥満者に比べて痛風発症危険度が1.60倍に上ることなどが分かる。なお,一般的に推奨される肉や魚の摂取量は1食当たり80g程度である。
近年,肉や魚を大量に摂取することが,高尿酸血症や痛風の危険因子であると分かってきました(上図)。高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインでは,プリン体の摂取量を1日400mg以下に抑えることが推奨されています。高プリン体食の量と食べる回数を減らし,3食のうち1食でも海藻類・野菜・大豆製品・卵などプリン体が少なめの食材を中心とした食事を選択すれば,400mg以下を達成できるでしょう。